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既にインプラントがお口の中にある方へ

　既にインプラント治療を行って快適にお食事等をされている事と思います。ただ、インプラントも自分の歯と同じように定期健診が必要である事を知らない方も多いようです。
　自分の歯も汚れが付くようにインプラント部にも同様に汚れが付きます。それを長期そのまましていると自分の歯は歯周病(歯槽膿漏)、インプラントはインプラント周囲炎という病気になります。

他の医院でインプラント治療を行って困ったケース

当時　65歳　女性
主訴　「入れ歯がぐらぐらする。」「お口の中が臭く感じる。」でした

ご紹介で当クリニックを受診。
初めてであったので、色々患者様から主訴や現在困っていることなどのお話を聞いていざお口の中を拝見。

私：上下と入れ歯で治療がされていました。（インプラントで支持をするタイプ）
　　　入れ歯を外して、どのインプラントが原因かチェック。
私：患者様に「入れ歯を外してチェックしますね。」
患者様：「先生、ダメです。この入れ歯は外れない物だから。」
私：心の中で（「え?」）
　　「では、レントゲンで骨の中をチェックさせてください。」
患者様：「はい」

その時のレントゲンです。

このとき患者様には、インプラントの色々な話をし、また現状で上に9本、下に6本あるインプラントすべて除去しなければいけないこともお話致しました。

患者様：「先生、そんな話聞いたことが無かった。なんで・・・」

現状ですべてのインプラントは骨としっかり付いていない状態でした。
この方もはじめはしっかり骨に付いていたと思いますが定期健診を1回も行ったことが無かったそうです。

前クリニックから拝見している患者様で…

主訴　根の治療を数ヶ月行っているが、なかなか良くならない。

口腔内をチェックすると治療している場所は、左上と右下の６番目の歯（６歳臼歯と言われている歯）でした。両歯ともに根の治療の途中でしたのでレントゲン撮影も追加して診査をしていきました。

左上は、食べ物が歯にあたると痛みが出るが普段問題は無い。右下は普段から「ジクジクした感じがありスッキリしない。」

何回か拝見して最終的に右下はこれ以上治療しても良い結果が出ないので抜歯を左上に関しては痛みが引くのに時間はかかるが歯は保存できるとお話をしました。

治療方針

右下６番　→　抜歯をして　インプラント治療
左上６番　→　通法にて根管治療しクラウンにて補綴
他の部位についても治療が必要な部位は説明

実際右下を抜歯してから再度治療計画を立案・説明し口腔内全体の処置をしていきますが、ここで今後これ以上歯が悪くならないように歯の治療と平行してブラッシングのチェックを行っていきました。

『染め出しを行っている状態』

ブラッシングの問題点

　・ 歯ブラシの大きさ・硬さ
　・ 手の動き(ストローク)が大きく、隣接面(歯と歯の間)が磨けていない
　・ ブラッシング圧
など、当時の担当衛生士とミーティングを行いながら問題点を改善していきました。

『再度染め出しを行っている状態』

全体の歯の治療が終了してもブラッシングのチェックでしばらく通院して頂きました。治療を通じて、患者様に定期健診の重要性（インプラントだけでなく自分の歯も含め）を説明し基本的に６ヶ月おきにチェックにいらして頂いています。その結果現在治療終了からまだ６年の経過ではありますがトラブルもなく経過しております。

『現在の状態』