歯周組織
歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質の総称です。
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A.エナメル質
歯冠の表面を覆っている半透明の硬い組織で、人体の中で一番硬い組織です。カルシウムとリンを主成分とし、歯自体を外的刺激から守っています。
B.象牙質
エナメル質やセメント質の内部にあって、エナメル質セメント質とともに歯の主体をなす組織です。この象牙質が露出された場合は寒冷や熱、化学的な刺激にきわめて敏感になります。
C.セメント質
歯根の表面を覆っている硬組織です。硬さは、ほぼ骨の硬さに匹敵します。また、歯頸部でエナメル質と境をなしているところをセメントエナメル境界線と呼びます。
D.歯髄
神経と血管が分布した組織です。種々の刺激や障害に対して防御反応を示します。歯髄のはいるスペースを歯髄腔といいます。
E.歯根膜
セメント質と歯槽壁との間にある繊維性結合組織のことで、歯と歯槽骨とを結合しています。
F.歯槽骨
歯が植立している部分の骨のことです。歯が失われると、その部分の歯槽骨は吸収されてしまいます
G.歯肉
セメント質と歯槽壁との間にある繊維性結合組織のことで、歯と歯槽骨とを結合しています。
H.歯肉溝
歯と歯肉との間の溝の部分です。
I.根管
歯髄腔のうち、歯根部にあたる部分です。
J.根尖孔
根管の根尖方向の開口部の呼称です。
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人の歯は、生後6ヶ月ぐらいから萌出を始め、だいたい2歳6ヵ月頃までに乳歯20本すべてがそろいます。この乳歯は6歳頃から萌出し始める永久歯によってやがて吸収されます。永久歯の数は人によって異なり、通常28本から32本です。
カルテなどに記録したりする場合には歯式という記号を用いますが、この場合でも永久歯は数字を用い、乳歯はアルファベットを用いて、区別します。たとえば、永久歯では(左上1番)や(右上6番)と数字で表しますが、乳歯では(左上B)(左下D)などのようにアルファベットで表します。